資産形成を考えるキッカケ
私は商業高校を卒業後、メーカーへ就職し複数回の社内異動を経験、
勤続30年を過ぎた頃に現職場の「企業年金基金」へ出向になりま
した。
出向先の業務はそれまでの業務内容と異なり、定年退職者の退職金の
手続きを担当する傍ら「年金セミナー」の講師助手もしなければ
ならず、仕方なく年金についての勉強を開始しました。
年金の勉強を進めるうちに気掛かりになったのは、自分の両親が
「国民年金」だけしか受給できない自営業者だったということです。
高度成長期の頃は、景気が良く私も金銭面で苦労した記憶はありま
せん。当時はデフレ体質で両親も御多分に洩れず「預貯金」で資産
形成してました。しかし、その「預貯金」も、私と妹の結婚資金に
消えてしまったと聞きました。
両親は「国民年金」も満額受給ではないようで、二人で生活するだ
けでギリギリの状況であることが判りました。私も働いている間は、
金銭面で援助しながら両親を支えなければと思っていましたが、実際
「国民年金」の受給額を聞いて、「一生」面倒を見てあげなければなら
ないと思ったと同時に、使命感に火が付き自分の資産形成を真剣に考
えるようになりました。
確定拠出年金(DC)のスイッチング
現職場に配属されて、「年金」や「資産形成」の勉強を始める前は、
「財形貯蓄」や「定期預金」で資産形成していました。
会社で資産運用的な事をしていたのは、勤続20年目の頃に退職金
の一部として導入された「確定拠出年金(DC)」のみです。
「確定拠出年金(DC)」は全社員対象の退職金の一部になる制度で
導入前に証券会社の説明会を聞き「自己責任」で資産配分を決定する
ものでした。
当時は、資産配分の大切さを理解できない人も多く、資産運用が怖い
と思ってか、配分を放置し当時デフォルトだった「定期預金」100
%の配分になる人も多数おられました。
私は債権多めの資産配分にし、それ以降はスイッチングもせずに最
初の資産配分で運用を続けていました(約10年放置)。
この「確定拠出年金(DC)」の資産配分についての見直しも、現職
場で「年金」や「資産運用」の勉強をするうちに、あまり良い資産配
分でないことに気付き、初めてスイッチングをしました。
スイッチング内容は国内債券・外国債券(今まで購入した分)から、
国内株式と外国株式へシフト変更しました。
スイッチングをして約7年になりますが、その後の運用成績はとても
良く、そのままの資産配分であれば今のようには運用益は増えなかっ
たと思います(受け取るまでは不確定ですが・・・)。
定期預金からNISAへ資産移動
出向先の業務で「企業年金基金」の経理も担当することとなり、金
融機関の営業の方と顔を合わす機会が増えました。その時の営業ト
ークから「NISA」を勧められたことで、余裕資金の「定期預金」
を「NISA」で運用することを始めました。
当時はまだ知識もなく、「NISA」の投資信託については信託報酬
等をあまり意識せずに、リスクが大きいアクティブファンドを選択し
ていました。そのため、コロナショックの時には基準価格が落ち込み、
運用損益はマイナスになりました。
しかし、「確定拠出年金」の運用教育で「長期運用」の大切さの知識が
あったので「損切り」はせずそのまま持ち続けました。
「NISA」は5年間非課税が摘要される制度だったので、5年経過
した投資信託は「特定口座」(利益が出た場合は源泉徴収される口座)
へ移して運用を継続しました。
その時に「定期預金」の利息どころではない、運用益の増加を目の当た
りにして、リスクを取る大切さを学びました。
「余裕資金」でないと運用しないほうがいいという理由も、長期保有し
てこそ、メリットになる可能性が高いもので、基準価格が下がっても運
用継続が可能な状況が必要だからだと学びました。
また、「NISA」を始めて3年目以降は「2級DCプランナー」の資格
を取得し、「ドルコスト平均法」という投資信託の購入手法を学んだこと
により、今まで緊張しながら一括購入していた投資信託を「ドルコスト
平均法」で購入するようになりました。
「ドルコスト平均法」とは毎月定額で投資信託を継続して購入を続ける
方法で、リスクの変動幅が少なくなり基本的にビビりな私に合っている
投資法です。今でも投資信託の購入は「ドルコスト平均法」で継続購入
しています。「ドルコスト平均法」は投資信託の基準価格が下がったら沢
山購入することができるので、暴落を気にする必要もありません。
「NISA」を始めるタイミングも気にする必要がないので、暴落が怖
くて投資を始められない方は是非、「ドルコスト平均法」で始めることを
お勧め致します。
NISAから新NISAそして個別株投資へ
私は金融機関で「NISA」を開始していたので、「新NISA」もその
まま引続き金融機関で続けていました。
たまに実家へ帰省してくる妹に預貯金ではなく「NISA」を勧めていた
時に、口座開設をどこの金融機関にすればいいかと質問され、色々調べて
いたら、「ネット証券口座」が手数料も安く全体的にお得ということを知
りました。妹に口座開設の方法を教える為に、自分も「ネット証券口座」
を開設し「新NISA」を金融機関から変更する手続きをしました。
金融機関から「新NISA」を変更した理由は「ネット証券口座」では
「新NISA」の「成長投資枠」で個別株も購入することができ、また
「つみたて投資枠」の投資信託の数も口座開設していた金融機関より選択
肢が多く、魅力を感じたからです。
私の老後の「資産形成」最終形として、20~30社の個別株を購入し「配当
金」や「株主優待」を不労所得にし、投資信託は「4%ルール」の定率で
取り崩しながら、仕事をリタイアした後の両親への援助の為の「資金源」
確保の具体的なイメージができました。
でも「個別株」の株価は変動するので、自分で買った株価より安くなる可
能性もあり、資産は目減りするかも知れません。基本的には企業自体の成
長が続き、倒産しないような会社の選択が重要で、長期的には株価も上昇す
る可能性も高く「配当金」を出し続けてくれる会社の選択が大前提です。
「投資信託」の選択についても、信託報酬が低く購入時手数料がかからな
い等のインデックス運用を選ぶ必要があります。仕事が現役の間は「ネッ
ト証券口座」でドルコスト平均法で購入し続け、最終的には「4%定率」
で取り崩していく予定です。
何故、投資信託を「4%定率で取り崩す」のかというと、「資産形成」の
YouTubeで、投資信託は「定額で購入し続け、定率で取り崩す(4%)」
と資産の枯渇を先延ばしにできる可能性が高いということが紹介されてい
て、自分の中で「腹落ち」したからです。
まとめ
元々、投資は怖いもの(自分には別世界)と思い込んでいましたが、いざ
学んでみるととても「興味深く」今ではもっと早くから興味を持っていた
ら良かったと思っています。
資産形成や資産運用等、色々なYouTubeがあるので、投資詐欺的な動画の
誘導には気を付けながら、投資の基本を学んでみてください。
私は世の中「知らないと損」な事が多いな~と、日々実感しています。
リスクを取るか取らないかは、学んでみて自分で納得して決めればいいと
思います。あくまでも、投資は「自己責任」です。詐欺に合わないように
金融リテラシーを高めて、頑張って行きましょう!

